【企業研究】業界比較第4弾‼ 大規模人員削減‼メガバンクの今後はいかに?

【企業研究】業界比較第4弾‼ 大規模人員削減‼メガバンクの今後はいかに?

○はじめに

学生の認知度が高いけれど、比較が難しい同業他社。

このシリーズではそういった企業の比較をしてみようと思います!

企業の知名度の高さを「就活人気ランキング」から見てみましょう!

1位 日本航空(JAL)
2位 伊藤忠商事
3位 全日本空輸(ANA)

4位 三菱UFJ銀行

5位 トヨタ自動車

6位 三菱商事

7位 サントリーグループ

8位 東京海上日動火災保険

9位 資生堂

10位 東日本旅客鉄道(JR東日本)

引用ページ:【就職希望企業ランキング】2019年卒の就活生が選ぶ人気企業とは?

キャリタス就活の調査では三菱UFJ銀行が人気企業10位にランクインしていますが、順位を大きく落としているランキングも多いです。大規模なリストラにより人気の落ちた銀行業界。銀行の事業の仕組みは?近年の人員削減の要因は?学生が意外と知らない銀行業界の今をご紹介します。

 

○銀行のビジネスモデル

銀行が利益を得る仕組みは端的に言えばお金を集めて貸し出すというモデルです。

利益を得る方法は大きく3つに分かれます。

1)資金を集めて運用

2)商品やサービスの提供による手数料

3)その他の方法

銀行は資金を集めて運用することで利益を得ています。銀行は個人や企業から預金を集め、個人や企業への貸出を行っています。預金に対しては低い金利を設定し、貸し出しの際は高い金利を設定します。その差額により利益を得ているのです。

銀行は預金と貸出以外にも、決済手数料・ATM利用手数料・外国為替手数料・金融商品販売手数料等により利益を得ています。金融商品については債券や投資信託、株式を扱っています。銀行は証券会社等の金融商品仲介を行い、その手数料が銀行の利益となっているのです。

その他、株式や債券の売却などによって利益を得ています。

 

○銀行を取り巻く環境

銀行の現在の課題は大きく3つに分けられます。

1)マイナス金利

2)資金需要の低下

3)新技術の登場

マイナス金利により、金利の差額で利益を出すことが難しくなりました。企業も銀行からお金を借りなくなり、資金を集めて貸し出すことで利益を得てきた銀行は収益を上げにくなり、さらにはAI・フィンテック・ブロックチェーンの登場により今までの手数料による利益が見込めない状況に陥りました。

日経ビジネスにも銀行のリストラに関する記事が掲載されています。

ついに大手金融機関が大幅な人員削減に動き出す。みずほフィナンシャルグループ(FG)は11月13日、傘下のみずほ銀行の支店など国内拠点の2割に当たる約100店舗を削減、2026年度末までにグループの従業員を1万9000人減らす方針を打ち出した。また、三菱UFJフィナンシャル・グループも2023年度末までに9500人分の業務量を削減、三井住友フィナンシャルグループも2019年度末までに4000人分の業務量を削減する、としている。

マイナス金利政策などに伴う金利の低下で、銀行業務そのものが急速に儲からなくなっている。日本の銀行の伝統的なビジネスモデルは、広く預金を集めて企業などにお金を貸し、その金利差で儲けるというもの。ところが低金利によって、その金利差がほとんどなくなっている。

さらに、企業などの資金需要が乏しく、銀行から資金を借りるところが激減している。預金が貸し付けに回っている割合を示す「預貸率」は銀行114行の平均(2016年3月期)で68%に過ぎない。預金と貸出金の差額は何と244兆円に達している。

人工知能(AI)やフィンテックと呼ばれる金融技術の進化によって、銀行業務そのものが「消える」可能性が出てきているのだ。特に資金決済など、伝統的に銀行が担ってきた業務が急速に新しい仕組みに置き換わりつつある。店舗でのATMを使った振り込みがパソコンなどを使った振り込みに変わるだけなら、銀行の役割は変わらない。ところが、今進んでいることは、銀行を介さずに携帯電話端末の間だけで決済ができてしまう新しい仕組みの進展だ。国境を越えても関係がないため、高い手数料を取ってきた銀行の外国為替業務なども減っていく。

さらに、ブロックチェーンと呼ばれるシステム上の帳簿技術やそれを使ったビットコインなど仮想通貨が広がれば、ますます伝統的な銀行業務は消えていく。その変化のスピードは10年単位という話ではなく、数年で景色が一変する可能性を秘めている。つまり、10年後に1万9000人削減といった悠長な話ではないのだ。(引用:日経ビジネス2017年11月17日)

○経営指標

経営指標からメガバンクの現状を見ていきましょう。

上の表は2017年度、下は2015年度のものです。

銀行だけでなくフィナンシャルグループ全体での経営指標を掲載ました。売上高を増加させているにも関わらず三社とも当期純利益は大幅に減少しています。銀行業界全体が利益を上げにくくなっている状況が見て取れます。2017年の動向としては当期純利益3位であったみずほフィナンシャルグループが2位に伸ばしたことでしょうか。

<2017年>

会社名 売上高(百万円) 経常利益(百万円) 当期純利益(百万円) ROE(%) 自己資本比率(%)
三菱UFJ FG 6,068,061 1,462,418 989,664 6.3 5.3
三井住友FG 5,764,172 1,164,113 734,368 7.0 5.2
みずほFG 3,561,125 782,447 576,547 6.3 4.4

(参照:三菱UFJフィナンシャル・グループ/三井住友フィナンシャルグループ/みずほフィナンシャルグループ)

 

<2015年>

会社名 売上高(百万円) 経常利益(百万円) 当期純利益(百万円) ROE(%) 自己資本比率(%)
三菱UFJFG 5,638,402 1,713,001 1,033,759 6.8 5.3
三井住友FG 4,851,202 1,321,156 753,610 8.2 4.9
みずほFG 3,180,225 1,010,867 611,935 7.5 4.3

(参照:三菱UFJフィナンシャル・グループ/三井住友フィナンシャルグループ/みずほフィナンシャルグループ)

 

ニュースなどで銀行の業績悪化を見ても実感が沸きませんが、経営指標を見ると明らかに業績が悪化していることが一目でわかります。

 

○おわりに

現在、銀行をはじめとした金融業界は変革期を迎えています。長い間、銀行は安定した就職先といったイメージでした。しかし、新しい技術の台頭により安定している業界とは言えなくなっています。マイナス金利の影響もあり、既存のモデルで利益を得ることが難しくなってきています。今後はフィンテックやブロックチェーン、AI等の新しい技術をどう用いていくかが利益増加の鍵になります。

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